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押さえておきたい現場の常識

ここは高齢者施設「フレンドハウス」。元気だけが取り柄の新人ワカコちゃんは毎日が失敗の繰り返し…… それでも先輩職員マツオカさんの教えを受けながら日々研さんを重ねていきます。ついうっかり忘れがちな、介護の現場におけるさまざまな仕組みや法令などをワカコちゃんと一緒におさらいしていきましょう。

第3回 介護保険の保険料と利用者負担 -2015年4月の改正に向けて

そういえば、4月にアップした消費税の3%分って全額社会保障費に充てられるんですよね?

そうだね。そのお金のおかげで低所得者の介護保険の自己負担が軽減されることになるんだ。①

介護サービスを受けていても介護保険料を払い続けなくちゃいけないことに変わりはないですもんね。

でも一方で、所得が多い人の利用料の自己負担額も2割引き上げられることになるんだ。②2割引き上げられるのは「一定以上の所得がある人」と定義づけられているけど、単に高額所得者のことではなく、第一号被保険者(65歳以上)の上位20%に当たる人たちつまり相対的に見て所得の高い人たちの負担額が大きくなるんだ。

ムムム… 結局取れるところからは取れってことか! でも社会人の義務ですからね。私も40歳になったらまずは第二号保険料をしっかり納めないと!

それと、不倫経験のある人は40歳以下でも保険料を払わなくてはいけないんだよ。

え、そんなルールありましたっけ?

二号(=愛人)だけに、なんてね…

…マツオカさんのオヤジギャグは立派にオーバー40ですね。もう今すぐにでも介護保険払ってください!

解説

①低所得者の第一号介護保険料の自己負担軽減

65歳以上の人が払う第一号保険料は、年金収入が年18万円ある場合、年金から微収される仕組みになっています。保険料は本人の所得に応じ6段階に分けられていましたが、今回の改正で9段階に細分化され、最も低いランクの人は、各自治体が定めた基準額の5割負担から3割負担まで保険料が引き下げられることになります。一方で最も高いランクの人で年収190万円以上ある人は、基準額の1.5倍から1.7倍に引き上げられることになります。

②利用料の自己負担の額が2割負担になる人

今回の改正で今まで1割負担だった利用料が一部2割負担になります。対象になるのは「一定以上の所得がある人」とされており、1人暮らしで年収280万円、世帯(夫婦)で年収359万円ある人が目安となっています。

厚生労働省はこの自己負担増により、第6期(2015~2017年)の給付費を740億円削減および第一号保険料を一人あたり39円/月削減できると試算しています。

監修/リブアップワーカー編集部 キャラクターデザイン/Yocico Momose
参考文献/厚生労働省HP、『もっと変わる! 介護保険』小竹雅子著 岩波書店

キャラクター

ワカコちゃん

●ワカコちゃん

大好きだった祖母の死をきっかけに介護の世界に入ることを決意。まだまだ未熟だけど元気で明るくいつもみんなの人気者。趣味はお菓子づくりと昼寝と愛犬トイ・プードル「キクエ」の散歩。祖母と同じ名前を犬に付けたため家族からは大ヒンシュクを買っている。

マツオカさん

●マツオカさん

「フレンドハウス」のケアマネージャー。ワカコちゃん直属の上司で、福祉に関する法律を熟知しており周囲からの信頼も厚い。趣味はスキーとバンド演奏(キーボード)。仕事熱心だが、毎年サザンの年越しライブに行くため大みそかの勤務は頑なに拒んでいるとか。