トップページ > 現場で使える!今昔百科事典 第13回

現場で使える!今昔百科事典

歴史、文化、流行などを今に紹介する「今昔百科事典」。現場で利用者たちとの共通の話題づくりに役立ててほしい

電気の歴史

街灯

今年の4月から「電力小売りの自由化」がスタートします。今までは発電から送電、売電を各地域の一社独占で行ってきましたが、新たに石油・ガスといったエネルギー会社や携帯電話のキャリア各社などが売電に参入してきます。今回は日本の電気の歴史を振り返るとともに、次世代を担う新しい発電技術などについてご紹介していきます。

History

東京各地に点在していた火力発電所

銀座の様子

明治時代、電灯が設置された銀座の風景

日本の電気はいつどうやって誕生したのでしょうか? 明治時代に入り西洋の文化が次々と輸入され、建物や衣服などが一気に刷新されました。街を彩るように、日本で初めての「電灯」が銀座に設置されたのが1882年(明治15)のこと。1886年には初の電力会社「東京電燈(現在の東京電力の前身)」が設立され、その後都内の目抜き通りに次々と電灯が設置されていきました。

これら電気を発電する火力発電所が都内各地に建設されました。しかし最初は電灯だけの需要だった電気も、やがて家庭や産業での需要が高まり、規模の小さい発電所だけでは発電をまかなえなくなりました。そこで1895年(明治28)、本格的な大規模発電所となる「浅草発電所」が開業しました。当時の燃料は石炭。発電所のある街には見上げるほどの高い煙突が建てられ、毎日のように黒い煙を吐き出しながら東京の空を霞めていました。

Keyword

三種の神器「テレビ」「冷蔵庫」「洗濯機」

街頭テレビ

1950年代、街頭に設置されたテレビに群がる大勢の人々。写真奥に画面が確認できる。

第2次世界大戦後、急激な経済成長を遂げた日本。人々の暮らしを便利で豊かなものにしたのもさまざまな家電製品でした。特に「テレビ」「冷蔵庫」「洗濯機」の3製品は「三種の神器」と呼ばれ、日常生活に欠かせないものとして定着していきます。

テレビに関しては、映像はまだモノクロが当たり前で、それでも高価な家電製品としてうらやましがられる存在でした。昭和を代表するプロレスラー力道山の試合中継観たさに、街頭に設置されたテレビには大勢の人が群がり、女性が大熱狂したTVドラマ『君の名は』がオンエアされる時間帯には、銭湯から女性客が1人もいなくなるという現象まで起きました。テレビが買える裕福な家では、人気番組やスポーツ中継が放映される時間帯に、近所の人たちが一斉に上がり込んで一緒にテレビを観るなんてことも日常茶飯事だったようです。

現在80歳前後の人たちは、ちょうどこの時代が働き盛りで、家事に育児に奔走していた世代です。三種の神器の話など切り出してみたら話が膨らむかもしれません。

keyword

後世に美しい地球を遺すために必要な「再生可能エネルギー」

日本初の電気は火力で発電され、その後水力・原子力と合わせ、この3つを柱に日本の電力需給を満たしてきました。資源が少なく国土も小さい日本にとって、CO2をほとんど排出しない原子力発電は期待のテクノロジーでした。しかしご存じのとおり東日本大震災後の福島原発の事故で一気に原子力見直しの機運が高まり、原発稼働反対のデモが全国各地で繰り広げられたことは記憶に新しいことかと思います。

CO2を出さず、なおかつ安心して使えるエネルギーはないのか。その答えは「再生可能エネルギー」にあります。太陽光や風、地熱など半永久的になくならない自然界の力を利用した発電スタイルです。すでに家庭などでも太陽光パネルや燃料電池が普及し始めています。運営コストや安定供給の面でまだまだ課題が多い再生可能エネルギーですが、美しい地球を後世に遺すためには欠かせないテクノロジーです。皆さんが高齢者になるころには、きっと安全で環境負荷の少ない電力によって日々の暮らしが成り立っている… そんな未来を思い描いてみたくなります。